2015年夏(35回)スタディツアー感想文
10)山田さん(静岡 学生 女性)
昨年に引き続き2回目のツアー参加でした。子どもたちや女性たちに会いに行こう! と思う反面、大地震が発生し、私が行くよりも旅費を寄付したほうがいいのかなという気持ちもあり、少し悩みながらの参加でした。
ツアーを終えた今思うことは、行ってよかった! ということです。前回とは違った日程、メンバーと過ごすことで新しい発見や気づきがありました。
(続き)
前回のツアーでは人身売買の複雑さ、根の深さ、ネパールが抱える問題を知り、ただただ無力感でいっぱいでした。
ですが、今回は少しだけ自分にもできることがあるのではないかと思いました。プリベンション・キャンプの女の子たちとピクニックに行ったときにそう感じました。
たくさんのごちそうを食べ、踊って、1日楽しんでその費用が3万円ほど。
私のバイト代でできるのか! と、驚愕しました。
また、女の子たちが縫製のお店を開くには6万円の資金が必要だと知り、自分がしているちょっとした贅沢をせずに、シフトを増やせばお店を開くのに協力できると話を聞きながら思いました。
女の子の中に自分の親、民族もわからないという子がいました。自分でお金を稼いで見つけ出そうとしていました。本当に現実にそんなことがあるのかと思い知らされました。
決して楽ではない環境でたくましく強く生きている姿を見て自分が恥ずかしくなると同時にそんな姿を見て少しでも力になりたいと強く思いました。
ホスピスの子ども、女性たち、被災した子どもたちとのピクニックでほっこりする出来事がありました。ホスピスの子どもたちがどんちゃん騒ぎをしている輪に入れずにいた子に一緒に踊ろうと誘ってみたけれど、恥ずかしさからか終始もじもじしていました。
あまり話すこともできずにいましたが、別れ際に「話しかけてくれてありがとう! 楽しかった!」と、まぶしいくらいの笑顔で言われ、とても嬉しかったです。
気持ちを伝えるのに言葉は必要なく、目を合わせたり、側にいたり、それだけでもいいのだと改めて感じました。
ホスピスの子たちは鼻血を出して倒れてしまうのではないかと思うほどの相変わらずのパワフルさで、全力で食べ、全力で遊ぶ姿に見ている側がパワーをもらうなと思いました。
ツアー終盤に組み込まれたバクタプルでの瓦礫撤去作業。これによって私の体力は失われました。カトマンズ市内とは違ってまったく片付いていない瓦礫の山を見て、支援の差を実感しました。
屋上から1階まで煉瓦を運ぶのは想像以上にしんどい作業でしたが、参加者の皆さんや現地の人たちとわいわいしながらやっていると楽しい作業にも思えました。
バクタプルに住んでいる人たちも地域内で協力して残りの瓦礫を撤去してほしいなと思いました。次に訪問する時までに少しでも生活環境がよくなっていたらいいなと思います。
また、お金がある人はお金を、筋肉がある人は筋肉を使いにネパールに行ってほしいです!
ラリグラス・ジャパンのツアーは毎日ハッとする出来事の連続です。
予定みっちりのスケジュールで、1日1日の出来事や感じたことすべてを消化するのはなかなか難しいですが、そのような経験をもっと多くの人にしてほしいなと思います。
ツアーに参加し、子どもたちとたくさん笑い、思い出を作り、ネパールのことを知り、ネパールが抱える問題を発信していく人が増えてほしいです。
微力ではあるけれど無力ではないと信じて、自分ができることをコツコツやっていこうと思います。
毎年会いに行くことができなくても子どもたちのことを思い出し、今後も関わっていきたいと思います。出会った子どもや女性を忘れることはできません。
ネパールにいるみんなに負けないよう、人間として成長した姿を見せにまたネパールに行きます。
今回もツアーは本当に楽しく年齢や興味関心の異なる参加者さんと過ごすことで、ネパールのことだけではなく、自分自身について考えるきっかけにもなりました。
ラリグラス・ジャパンの皆さん、参加者の皆さん、そしてネパールで出会った皆さん、本当にありがとうございました! またお会いできるのを楽しみにしています!
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