2016年夏(36回)スタディツアー感想文
2)大野国さん(東京 社会人 男性)
8月6日(土)
 昨年同様、羽田発が0:20ということで、空港でのチェックインは金曜の夜に当たる。日付が6日になった直後の羽田を離陸してバンコックで一休み。乗り継ぎ時間はこれまた昨年同様5時間ほどもある。 私をはじめ上の世代の参加者は空港内ラウンジに引きこもり。一方、高校生たちは元気いっぱいで、春日さんと鈴木さんが協力してシナリオを練ったテレサアカデミーで行う出し物のダンスの練習。若いってよいわぁ!  ラウンジ滞在もダンスの練習も飽きてきたところでカトマンズへGo!

カトマンズの空港に到着し、まり子さんと落ち合ったところでハプニング。タイ航空利用グループとは別便で、中国経由で到着しているはずのもっちゃん(本橋さん)が見当たらない!  入国に手間取っているのかと思い、入国審査のところまで確認に戻ろうとするのだが、警備の警官が入場させてくれない(空港セキュリティを考えれば当然なのだが……)。 しばらく経って、もっちゃんが自力で移動してマイティ本部へ到着していたことが判明。ようやっと安心してマイティ本部へ全員で移動。

 マイティ本部では例によって、ツアー参加者とマイティ本部の寮生の女子たちが協力してお菓子の袋詰め。みんなで力を合わせればあっという間です。

続き
8月7日(日)
 午前中ホスピス訪問。みんなに挨拶をして早速交流開始。お土産のアクセサリーをテーブルに広げると、みんなの目は真剣になり一番気に入ったアクセサリーをゲット。 ツアーメンバーが封を切ってみんなにつけてあげるとみんな大喜び。アクセサリーに続いてお菓子も配り、さらにみんなにこにこ。 言葉は日本語とネパール語とで通じていなくても、もちろん心は通じています。ひとしきり過ぎたところでビーズ製品の検品。 みんなの作ったビーズ製品を吟味しつつ、先日亡くなったビーズリーダーのサンティを思う。彼女が亡くなったことで、この先ちょっと心配に思うことも。

 昼過ぎにホスピスを後にし、マイティ本部へ移動。この日は本来ならば平日のところ、特別休暇でテレサアカデミーはお休み。授業風景は見られませんでした。 本部ではワークショップ見学や、おなじみお菓子のお配り。高校生を含むツアーメンバー女性陣はワークショップで見たビーズ製品に夢中。爆買いの予感……。

8月8日(月
 朝、早起きをしてタライ平原にある都市ヘタウダへと出発。ヘタウダへ向かうつづら折りの山道は相変わらず崖崩れ多数。 しかしこれは昨年とは異なり、地震ではなく今年の雨期に降った雨の影響で崩れたところが多い様子。それが何より証拠には、崩れた土砂の中に緑の葉が着いた樹木が混じっている。 土砂崩れはあったもののそれなりに通れる道だったので、予定どおり昼過ぎにはヘタウダに到着し、昼食後は早速プリベンション・キャンプを訪問。

 前期キャンプを終了した卒業生の女の子と、今期のキャンプに入ったばかりの女の子たちにご挨拶。今期生は村から出てきた直後だっただけに、お互いにまだ打ち解けていない様子で表情が硬い。 その硬い表情を一気に打ち崩してみんなを笑顔にしたのは久保田さんの自己紹介。頑張って覚えたネパール語で「私は結婚していません!」。偉いぞ! 久保田さん!

 夕方、食事までの空き時間を利用して ツアーメンバーはホテル近くの市場を見学。観光地価格のカトマンズの土産物屋と違って、ここの市場は庶民価格。 色鮮やかな生地の衣類を見たツアーメンバー女性陣は早速あれこれ吟味し、電卓を使って店主と価格交渉を始める。爆買いの予感……。

8月9日(火
 プリベンション・キャンプ卒業生&今期生の女の子たちとピクニックへ。行き先は昨年と同じヘタウダ近郊のリゾート公園。 そして今年もこの時点で早速ミツコの登場! 変身の場は朝食後のホテルのレストラン。ホテルスタッフの注目の中、美しい女性(?)たちの誕生よ。 去年までは若い子が多かったけど、今年は若いというよりは、まだまだ咲ききっていないJK(宮野君)と、結婚に焦るアキコ(久保田さん)、盛りを過ぎた(失礼!)シゲミ(石川さん)とシゲ子(吉田先生)といったメンバー。 ミツコの魅力がいつもよりさらにいっそう輝いて見えるわ!

 リゾート公園ではこれまた昨年と同様で、一服した後は音楽が始まりダンス・ダンス! ひとしきりダンスを楽しんだ後で公園内を散策し、その後は当然ハイスピード観覧車を満喫。

 公園内の散策を終えたらランチタイム。この頃までに、ミツコ以外は変身を解いてしまっており、ツアーメンバーは朝と異なり男性の姿が増えている。 さて、昼食後はおなじみ手品のお時間。昨日の時点で女の子たちは「手品を見たことがない」ということを確認済み。 美女メンバーとして唯一残ったミツコが不思議な世界を見せてア・ゲ・ル! 他のツアーメンバーによる一夜漬けの手品と違って、ミツコが見せるのはもはや魔法!  そう、これからは「魔法使いミツコ」と呼んで! キュアップラパパ!

8月10日(水)
 昨年と同じく、国境の町ビールガンジへ移動してマイティのトランジット・ホームと国境のチェックポイントを見学。 熱い中、また、ほこりっぽい中でマイティのスタッフはきびきびと働き、少しでも怪しいと思った人物には次々声をかけて話を聞いている。本当に頭が下がります。

 国境見学の後は再びヘタウダに戻り地域警察本部へ。ここのトップ(女性)はまり子さんの古くからの知り合い。 オリンピックの柔道選手でも務まりそうな貫禄。ツアーメンバーは彼女に対し、 女性警察官としての経験や地域の状況をインタビュー。めったにない話を聞く機会となりました。 警察本部を後にして再びプリベンション・キャンプを訪問し、女の子たちに昨日のピクニックの感想を聞く。やはり手品はかなりの衝撃だったようで楽しんでくれた感じであった。 いえいえ、ミツコがお見せしたのは手品ぢゃなくて魔法よ!

8月11日(木)
 ヘタウダを出発しカトマンズへ移動。この途中でも昨年と同様、2本の街道の合流点にあるマイティのチェックポイントを見学。
 カトマンズ到着後はパシュパティナート観光の後、土産購入と併せてラリグラスの商品仕入れのお手伝い。ツアーメンバー女性陣、特に高校生たちは初めて目にするネパール産品に夢中。爆買いの予感……。

8月12日(金
 NDWS訪問。去年に続いて今年も鈴木さんのバルーンアートは大人気。こうした技をもっているのはすばらしいわぁ。フィールド訪問では昨年に続いてマヘンドラの家を訪問。 腎移植は結局行われず透析の日々。兄マヘンドラの 透析を助ける弟のラジェンドラにも日本から 持って行ったお土産を渡す。 ラジェンドラは 今度、シンガポールに本部を置く会社のクルーズ船のコックとして就職が決まったとのこと。これまでより格段に収入がアップして家族を支えてくれる見込み。 マヘンドラの透析はラジェンドラに替わって親戚が手伝ってくれるらしいので、まずは大丈夫か。

8月13日(土)
 休日の土曜日は去年と同じくホスピスメンバーと寮生活の子どもたちとでピクニックへ! ピクニックといえば当然また音楽とダンス!  今年のツアーメンバーは高校のダンス部員もいる強力な布陣。激しいダンスは高校生に任せ、年長メンバーはいつもより多くの休憩が取れました。 ミツコも汗で化粧崩れすることはなくてよ。おかげで手品、いいえ、魔法もばっちりお見せできてよ。今年嬉しかったのは、ラダが笑顔でいる時間が増えたこと。 言葉によるコミュニケーションはまだ無理なようだけれど、「楽しい」という気持ちはいっぱいもっていたようでした。これは魔法? キュアップラパハパ! みんな笑顔にな〜れ!

8月14日(日
 ホスピスを訪問し、別れのご挨拶。ツアーメンバーの何人かは来年の再会を約束。ちゃんと守ってね!

 ホスピスを後にしてマイティ本部へ。本部では今回のツアーの最後にして最大のイベントが待っている。そう、春日さん鈴木さんのシナリオによる出し物の披露。 戦前から現代に至るまでの日本人の服装変化と流行歌をダンスショウ仕立てにしたもの。ショウには美女が欠かせない! ということで当然ミツコの登場。 これまではピクニックに行くリゾート公園でしか目撃されてこなかったミツコがついにマイティ本部デビュー! マイティ代表である堅物(?)アヌラダさんの感想や如何に?

 無事に公演を終えホテルに帰ったら夕食まではフリータイム。ツアーメンバーもすっかりカトマンズの街に慣れて、もはや私が通訳しなくても大丈夫な様子。それぞれ気に入ったお店を目指して散開。爆買いの予感……。

8月15日(月)
 ネパールで過ごす最後の日。爆買いしたお土産も、無事にスーツケースに収まった模様。 ホテルをチェックアウトした後、マイティ本部を訪問しアヌラダさんにご挨拶。昨日の出し物の感想としては、石川さんのエアギター演奏シーンがたいそう気に入ったご様子。 その一方でミツコに関する言及はなし。きっとミツコのあまりの美しさに、言葉も出なかったのね。

終わりに
 今年のツアーメンバーは平均年齢が一気に下がって、これまでとは違った雰囲気となりました。 高校生メンバーは10代でありながら、途上国の抱える複雑な問題に直面しつつも、ネパールの子どもや女性たちと交流し、楽しいひとときを過ごすことができました。 学校の行事としてネパール訪問を決断した先生の英断は大正解だったと思います。高校生メンバー以外も強者揃い。充実したツアーとなりました。みんなありがとう。また参加してね!

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