2016年夏(36回)スタディツアー感想文
7)清水さん(群馬 学生 女性)
初めてのネパールから帰国して早1ヶ月。なかなか興奮が冷めず、写真を遡って見ながら、美しい思い出に浸っていた。
少し時間がたって、やっとこの思い出を冷静に振り返ることができるようになったので、このレポートを書いていきたいと思う。
私が発展途上国の諸問題について関心をもったのは、中学1年生の時。学校の弁論大会でのテーマに設定したことがきっかけだ。
高校生になって改めて、この問題を深く考え、さらに今までずっとやりたかった、1つの夢である、現地で実際に学べる機会に巡り合うことができ、このツアーに参加させていただいた。
(続き)
実際にネパールに足を踏み入れてみると、想像していたネパールと大きく異なっていて驚いた。
テレビで報道されているような、砂埃が舞い、人々の表情も暗く描かれているいかにも発展途上国であるようなあの感じではなく、割と大きめのモーターバイクや車が街を走り、着ているものも、
携帯電話も、人々の表情も、ナマステと声を掛ければ笑顔で返してくれる、明るい国であった。治安も特別危ないと感じることもなかった。
マイティやホスピス、プリベンション・キャンプ、NDWSなど、多くの施設を訪問し、ピクニックやポカを通して、念願叶った、現地の人との生の交流をすることができた。
苦手であるダンスを必須と言っていいほど毎回踊り、苦しかった面もあったが(笑)、交流してみて、HIV、精神障害、レスキューされたなどの、
複雑なバックグラウンドをもった同世代の子どもたちは、勉強する意欲、未来に対する夢や希望をもっており、
ぬくぬくと「授業嫌だなー」と思いながら生活している私は恥ずかしくて交流する資格はないのでは、なぜこのような不平等な世界になっているのかと、少し考え込んでしまったことも多かった。
そのため、積極性に欠けた場面も出てきてしまったので、そこに関しては少し悔いが残ってしまった。
カトマンズからヘタウダまでの道中の車内では、まり子さんに、ネパールやインドの支援の現状、将来の職業についてなどをお話ししていただいた。
支援とは、相手のニーズに合わせることが大切で、愛や気遣いや同情では、米一粒食べられないこと。
持続した支援でなければ意味がないこと。お金がなければ何も成り立たないことを、当たり前のことではあるが、突きつけられた。
また、将来に対してあやふやなビジョンしかもっていなかった自分にとっては、まり子さんのお話すべてが勉強になり、短期的に見れば遠回りになりそうなことでも、
自分が成長できるものであれば積極的に取り組もうと心に決められるきっかけになったし、少しずつ、これからやりたいことを見つけられる、かけがえのない時間となった。
まり子さんをはじめとし、いつもニコニコで言語の橋渡しをしてくれたラジェンドラさん、ラリグラス・ジャパンを支えてくれている石川さんをはじめとし、
謎が多いけれど、知識量は半端ではない大野国さん。市場の値切りの協力や、素敵なショーの構成をしていただいた春日さん、鈴木さん。みんなのことを気遣い、優しい言葉をかけていただいた大関さん。
職業について、いろいろな質問に答えていただいた久保田さん。先輩である本橋さん。ミーティングと言いつつ真夜中までずっと喋っていた高校生軍団。
そして、生徒のことを第一に考えてくれている吉田先生。家族のように温かな、素敵なメンバーの中で、ネパールでのたくさんの学びを得ることができて、幸せであったし、
何よりも、人との出会いの大切さを強く実感することができた。
このツアーを通して、自分の人生に深みをつけられたし、良い面での大きな影響や、選択肢が与えられたと思う。
これから先も、発展途上国についての諸問題を勉強していきたい。そして、自分でお金を貯めて、またこのラリグラス・ジャパンのスタディツアーに必ず参加したい。
皆さん、本当にありがとうございました。
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