2017年夏(37回)スタディツアー感想文
3)大野国さん(東京 社会人 男性)
8月5日(土)
ここ数年のタイ航空利用の移動パターンで、金曜の夜に空港でチェックイン。私はいつも機内持ち込み荷物しかないので、私の預け入れ荷物の枠は毎回、ネパール向け文具等の入ったラリグラス所有の大型バッグの運搬用に使われる。
ところが今年はそのバッグがなく、文具類は段ボールで送られることに! 通常は行きに利用したバッグを使い、帰りにビーズ製品等を入れ、再び私の預け入れ枠を使って持ち帰るのですが・・・・・・。ないものはしょうがないので、荷物は段ボールのままチェックイン。カトマンズまで無事に運ばれました。
(続き)
カトマンズに着いたらマイティ本部へ。いつも通り、ツアー参加者とマイティ本部の寮生の女子たちが協力してお菓子の袋詰め。詰められたお菓子は早速子どもたちにお配り。ツアーメンバーは移動で疲れていることもあり、この日のプログラムはここまでで終わり、ホテルに移動。
スタディツアーで定宿にしているホテル HOLY HIMALAYでは、今年は思わぬ事態が起こっていた。これまで長年にわたりホテルの倉庫で保管していた手品グッズやカツラ、衣装等の大部分がなくなっていたのだ! ごく一部は発見されたものの、8割方が見当たらなくなっていた。 まりこさん個人の荷物も無くなっているという。幸い、今年持ち込んだ手品の新ネタがいくつかあるし、ミツコの衣装も新調したものがあるので、出し物は何とかなりそうだが、それにしてもひどい。もしかしたらカトマンズ郊外にある、ホテルの関連施設のほうに移動したかもしれないというので、翌日捜索隊を出すことに決定。
8月6日(日)
失われた荷物を捜索するため、私とラジャさんとで朝早めにカトマンズ郊外のホテル関連施設に行く。そこには確かにホテルから運び込まれた大きなバッグや半分壊れたようなスーツケースがいくつも置かれていた。しかし、片っ端から中を確認していくものの、我々に関係する荷物は1つも発見できず、すごすごとホテルに戻るしか方法はなかった。
ホテルに戻って他のメンバーと合流後、昨日に続きマイティ・ネパールを訪問。いつも通りテレサ・アカデミー等を見学。テレサ・アカデミーでの今年の出し物は、日本を紹介する動画の上映。鈴木さん渾身の力作映像で子どもたちは興味津々です。午後になってからはホスピスを訪問。ホスピスの女性たちの何人かはマイティでの職業訓練に出かけており、この日のビーズ製品チェックの予定は取りやめてしばし交流の時間。
8月7日(月)
今年も早起きをしてタライ平原にある都市ヘタウダへと出発し、予定どおり昼過ぎにはヘタウダに到着。今年は我々の到着する日に合わせて、ラリグラスの支援で展開されている「テーラープロジェクト」実行段階として、プリベンション・キャンプ卒業生たちへ贈られるミシンの贈呈式が開かれるという。その会場は、普段は結婚式等で使われているらしい、イベント用の貸しスペース。地域の偉い人たちを呼んで、盛大に行われるという。人が集まれば出し物! ということで、
我らが高校生のチア部メンバー3人によるチアダンスを披露! ウケてる!!!
ダンスのウケはよかったが、その後の「地域の偉い人」たちの挨拶はつまらなすぎ! 話す人は変われど、どの人も同じような話をするばかりで、しかも長い! そんな間延びしたセレモニーを引き締めてくれたのが、我らが吉田先生の挨拶。ポイントをしっかり押さえた内容で、かつ、ラジャさんの通訳もばっちり。ウケてる!!!
セレモニーの途中から地元テレビ局の取材も入る。せっかくなのでテレビウケするように、再度チアを披露することに決めた我々であった。しか~し・・・・・・2度目のチアを披露とする段階でテレビ局スタッフは機材を片付けてしまい、せっかくの再演が撮影されることはなかったのであった。地元テレビ局は地元の偉い人だけ写せばよいということか・・・・・・ダメじゃん!
8月8日(火)
今回もプリベンション・キャンプ前期修了生と今期在籍中の女の子たちとピクニックへ。行き先はもうおなじみのヘタウダ近郊にあるリゾート公園。ここでは当然、もはや定番となったミツコの登場!
しかも今年、ミツコには新たなドレスがあるのよ! 新しいドレスをまとったミツコは、これまで以上に魅力がアップして、まるでキラキラ輝いているみたい! キラキラミツコと呼んでね!
リゾート公園ではいつも通り、一服した後はダンス・ダンス! ダンスを楽しんだ後で公園内を散策し、その後は当然ハイスピード観覧車でぐるぐる回る。そして今年は、観覧車に加えてバイキング船にもチャレンジすることに! バイキング船も観覧車と同様におじさんが足で操作するエンジンを使って動かすもの。徐々に船の振れ幅が大きくなり、女の子たちがキャーキャーと悲鳴を上げ始めた。それに気をよくしたおじさんはサービスのつもりかどんどん振れを大きくして、いっこうに止まる気配がない。そうこうするうちに女の子の1人が乗り物酔いに陥ってしまい、慌てておじさんに声をかけて船を止めさせた。そうは言っても大きく振れている船はなかなか止められず、酔ってしまった女の子はかなりグロッキーに。ネパールの田舎暮らしでは、そもそも日頃から乗り物に乗る機会はないのだから、バイキング船はきつすぎるかも。来年もバイキング船に乗るのであれば、あらかじめ振らせすぎないように頼まないとまずそう。
アトラクションを楽しんだ後は、おなじみ手品の時間。昨年までため込んだ手品用品が失われてはいたものの、今年持ち込んだ新ネタもあるので、何とか全員分の出し物はまかなえました。 そして今年は手品だけでは終わらない。早稲田のダンス部およびチアリーディング部がそれぞれ工夫を凝らしたダンスを披露。ネパールで流行している曲に乗せたダンスと、日ネ友好&マイティ応援メッセージ入りチアダンスで盛り上がったのでありました。
ピクニックから戻ったツアーメンバーは、夕方、ヘタウダの市場へ出動。お土産の他、早稲田メンバーは文化祭用の売り物を物色。今年も爆買い。
買い物を終えてホテルに戻った後、私は1人で夜なべ仕事を開始。それはピクニックの写真を小型のフォトプリンターで印刷し、翌日女の子たちに渡せるようにすること。少なくとも1人に1枚は自分が写った写真を手に入れられるよう、考えながら撮影しており、画面を見ながら慎重に写真をセレクト。あまりの枚数の多さにプリンターのバッテリーが切れ、私自身もエネルギー切れ気味なので、途中であきらめることに・・・・・・。
8月9日(水)
昨年と同じく、国境の町ビールガンジへ移動して、国境のチェックポイントとマイティのトランジット・ホームを見学。あれ、マイティのスタッフの制服が変わっている! 制服は変われど働きぶりは変わらず、マイティのスタッフはきびきびとした態度で道行く人をチェック。
ここでの移動時間を利用して、昨夜できなかった写真の印刷を移動中の車内でひたすら続ける。 再びバッテリーが切れたので、トランジット・ホームのコンセントまで借りて充電し、ヘタウダまでの帰り道もひたすら印刷。何とかヘタウダに着くまでに一通り終了。
ヘタウダに戻ってからプリベンション・キャンプの見学。残念なことに、前日のピクニックに参加していた1期前の卒業生メンバーは既に村に帰ってしまっており、今期の在学生しか残っていなかったのでありました。彼女たちに写真を渡せるのは、何かのおりに再びヘタウダを訪れた機会を利用するしかなく、ひとまずはスタッフに写真を託すことに。
今期のキャンプ生たちとの交流の中で、再び日本紹介動画の上映。「日本人は生の魚を食べる」という話で盛り上がりつつも、彼女たちの目は日本のスイーツの映像に結構引きつけられていたみたい。
8月10日(木)
前日にカトマンズまでの道のどこかで土砂崩れがあったとの話を聞き、カトマンズへ戻る時間が長引く恐れがあることから、予定より早めにヘタウダを出発。この途中でも昨年と同様、2本の街道の合流点にあるマイティのチェックポイントを見学。その後の山道は恐れていた障害もなく、概ね予定通りの時間にカトマンズに到着。
当初カトマンズ到着後に予定していた観光は、渋滞で時間が読めないことから見送ることに決定。ホテルに一度戻った後、ラリグラスの商品仕入れのお手伝いとお土産購入タイム。その後の夕食は、この日から合流の上田先生の歓迎と、翌日帰国する吉田先生と春日さんのお別れ会もかねて盛大なものとなりました(今回のツアーメンバーが全員そろうのはこの時のみ!)。
8月11日(金)
前日できなかった市内観光をこの日の午前中に実施し、ボーダナートとパシュパティナートとを廻る。地震で大きな被害を受けていたボーダナートは無事に再建されていて安心しました。
観光の後はNDWS訪問。時間の関係もあり、フィールド訪問はなし。その代わりマヘンドラが友人とともにNDWSのデイケアセンターに顔を出してくれました。透析を受けるマヘンドラを、この友人がバイクで病院まで送迎してくれているとのこと。よい友人がいてくれて助かるものの、ガソリンの高いカトマンズでは友人にも負担がかかってしまいます。そこで、友人の負担軽減とマヘンドラの栄養改善のため、ガソリン代と食事の補助をすることを約束。これからもよい関係を続けてほしいものです。
8月12日(土)
休日の土曜日はいつも通りホスピスメンバーと寮生活の子どもたちとでピクニックへ! ピクニックの会場はここ数年の行き先とは異なりバクタプール近郊のリゾート。場所は変わってもいつも通りの音楽とダンス、そして手品!
ここでも早稲田メンバーの出し物は大受け! 早稲田の皆さん、本当にお疲れさまでした。もちろんツアーメンバー男性陣はしっかり女装。吉田先生から衣装とカツラの引き継ぎを受けた上田先生も、教え子たちの目の前で大変身!
もちろん一番輝いているのは、新しいドレスに身を包んだキラキラミツコよ!
ピクニックの最後に、ツアーメンバーとマイティの子たちとで、それぞれ感想を披露。その中で子どもの1人が、ミツコの新しいドレスに言及! 気付いてくれたのね! あらどーも!
8月13日(日)
私1人だけ1日短縮日程なので、この日でお別れ。帰りも機内持ち込み荷物しかない私は、いつも通りビーズ製品の運び屋役。日本から大型バッグを持ち込み損ねたので、ラジャさんから大きめのバッグを貸してもらって梱包完了。無事に帰国の途へ。
終わりに
去年に引き続き高校生メンバーが多数参加。テレサ・アカデミーの子や、プリベンション・キャンプに参加している女の子たちと年齢も近く、向こうからも親しみやすく感じてもらっているようです。幅広い年齢層の参加者があることで、今年も充実したツアーとなりました。皆さんありがとう!
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