2016年(36回)夏スタディツアー感想文
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第36回
2016年夏スタディツアー
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1.出会い
市川さん(群馬 学生 女性)
 私にとって、初めてのネパール。初めての途上国。周囲の人たちは「危険じゃないの?」とか、ふざけて「生きて帰ってきてね」とか、たくさん心配してくれていました。 でも、日本とネパールは水と土でつながっていることだし、私は出発前から何も心配していませんでした。実際に行ってみて感じたのは、自分が慣れない環境に対してある程度柔軟に対応できるのだな、ということ。

 ネパールのちょっと砂っぽい空気も、車で溢れる道路も、果てしなく広がる大自然も、全部大好きで、既に懐かしさを感じています。 帰国して3日くらいはずっと日常生活の中で「日本無駄な電気多すぎ!」「廊下こんなにきれいにする必要ない!」とかグチグチ文句を言っていたのが、もう今はまた日本のスタンダードに感覚が戻ってしまっているのも寂しい気もします。
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2.スタディツアーレポート 
大野国さん(東京 社会人 男性)
8月6日(土)
 昨年同様、羽田発が0:20ということで、空港でのチェックインは金曜の夜に当たる。日付が6日になった直後の羽田を離陸してバンコックで一休み。乗り継ぎ時間はこれまた昨年同様5時間ほどもある。私をはじめ上の世代の参加者は空港内ラウンジに引きこもり。一方、高校生たちは元気いっぱいで、春日さんと鈴木さんが協力してシナリオを練ったテレサアカデミーで行う出し物のダンスの練習。若いってよいわぁ! ラウンジ滞在もダンスの練習も飽きてきたところでカトマンズへGo!

 カトマンズの空港に到着し、まり子さんと落ち合ったところでハプニング。タイ航空利用グループとは別便で、中国経由で到着しているはずのもっちゃん(本橋さん)が見当たらない! 入国に手間取っているのかと思い、入国審査のところまで確認に戻ろうとするのだが、警備の警官が入場させてくれない(空港セキュリティを考えれば当然なのだが……)。しばらく経って、もっちゃんが自力で移動してマイティ本部へ到着していたことが判明。ようやっと安心してマイティ本部へ全員で移動。

 マイティ本部では例によって、ツアー参加者とマイティ本部の寮生の女子たちが協力してお菓子の袋詰め。みんなで力を合わせればあっという間です。

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3.語りきれない経験盛りだくさんのツアーでした
大関さん(神奈川 社会人 女性)
 私は以前にまり子さんの著書『少女売買』を読み、強い感銘を受けました。それからは人身売買とレスキューされた少女たちのその後がずっと気になり、自分に何かできないかと常に頭の片隅にありました。 実際にネパールに行って現状を知りたいと思い、今回スタディツアーに参加しました。

 ネパール到着の初日から、マイティ・ネパールを訪問し、お菓子のパッキングに始まり、ホスピス訪問、プリベンション・キャンプ訪問、トランジット・ホーム訪問、インド国境見学、NDWS訪問等、多くの施設見学をして職員の方々から貴重な話を聞くことができました。 被害者の体験してきた話やネパールの現状を聞き精神的に辛くなったり、ヘタウダへの片道5時間強の荒れた道のドライブや暑さに身体的にも辛くなることがありましたが、振り返るとすべてが貴重な体験で、密度の濃い日々でした。
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4.スタディツアー感想文 2016
春日さん(長野 社会人 女性)
 今年2回目の参加です。まずは、このような機会を提供してくださった、まり子さん、石川さん、支えてくださったラジャさん、スタッフの皆さま、1日1日共に過ごした参加者の皆さまに感謝申し上げます。

今回、1人ひとりの存在の意味を実感し、誰か1人欠けてもダメだっただろうと改めて思います。

 まずはホスピス。去年参加しただけで覚えていてくれるものだろうか? と疑心暗鬼で向かいましたが、おそらく“あなたは去年来たわね”とでも言っているかのように笑顔で迎えてくれました。それも私が覚えているみんなが。険しい顔をしていた女性もいましたが、恐ろしい過去を抱えているのだからそれは当たり前で、でもだんだん話しかけているうちに笑顔になっていきました。

 いろんな過去を抱えて生きてきたのに、こんな私たちを笑顔で迎えてくれるなんて、本当に純粋な女性たち。去年帰国後、ネパール語を勉強する! と気合いを入れたのにも関わらず、怠けてやらなかったので、また後悔……。何を言っているのかわからないこの歯がゆさ。

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5.スタディツアー感想文
金子さん(埼玉 学生 女性)
「来年も行くことにした」
 ただいま、の次にこの言葉を聞いた家族は、果たしてどう思ったのだろう。そもそもこのスタディツアーに参加すること自体反対していた両親にとっては、驚きの展開だっただろうな、と思う。

 実は、次回も参加したくなるなんてことは私にとっても想定外の出来事だった。 私の乏しい知識内での理解は、ネパールは治安が悪い・街が発展していない・清潔でない・食べ物がおいしくない……とにかく、無条件に安全が保障されているような国ではないことくらいはわかっていた。 外務省のサイトでも危険レベル2に指定されるような地域のある国なんだから……と心配する両親を必死に説得して勝ち取った参加権ではあったが、能天気な私にも危機感がまったくないわけではなく。

 出発まであと数日に迫ったある日、隣国バングラデシュでテロが発生したときには、さすがに「おとなしく言うこと聞いてればよかったかも……滞在中にテロが起きたらどうしよう……」とすっかり弱気になり、何となく荷造りが進まないような気になっていた。
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6.当事者と会い、現場を訪ねて
久保田さん(東京 社会人 男性)
1 知って、向き合う
 「女の子はいらないか? 12才だ」インドのある村を歩いているときに男からそう声をかけられた。

 インドを旅行していると売春の話題によく接し、女性たちがどのような境遇で至ったのか、どのような気持ちでいるのか次第に考えるようになっていった。 特に、少女の場合は大人から売春を強要され孤立した状況に置かれているのではないかと思うと、あのとき「12才の少女」に会い、せめて寄り添うべきだったのではないかとの後悔をし続けていた。いつか同じ境遇の“彼女”に会い、向き合いたいと思っていた。

 今回ツアーに参加させていただき、当事者と会い、この問題の最前線の現場に立ち会うことができ、ようやく向き合うきっかけを得ることができた。

 特に、カトマンズ郊外にあるホスピスを訪問し、女性たちと直接会い、ビーズアクセサリーの検品作業を一緒にすることで、彼女たちを身近に感じることができたことはよい経験だった。 ホスピスには、インド帰還者で精神疾患を患った人、HIVウイルス感染者、障がいのために遺棄された人などが入所しており、近年は精神疾患者が多いという。 だまされてインドへ連れてこられ、オーナーの商売道具・奴隷として1日何十回何年もの間客に「強姦」され続けて、精神に異常を来たさないほうが稀であろう。 彼女らはそれぞれどのような物語をもっているのだろうか。
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7.スタディツアー感想文
清水さん(群馬 学生 女性)
 初めてのネパールから帰国して早1ヶ月。なかなか興奮が冷めず、写真を遡って見ながら、美しい思い出に浸っていた。少し時間がたって、やっとこの思い出を冷静に振り返ることができるようになったので、このレポートを書いていきたいと思う。

 私が発展途上国の諸問題について関心をもったのは、中学1年生の時。学校の弁論大会でのテーマに設定したことがきっかけだ。高校生になって改めて、この問題を深く考え、さらに今までずっとやりたかった、1つの夢である、現地で実際に学べる機会に巡り合うことができ、このツアーに参加させていただいた。
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8.スタディツアーを終えて
白井さん(千葉 学生 女性)
 ネパールという国について私は全く知識がありませんでした。首都がカトマンズであること、国旗が三角形なこと、エヴェレストがあること、この3つしか知りませんでした。

 私が人身売買、少女たちの売春がネパールで行われていることを知ったのは、学校のSGHのプログラム表を見て、吉田先生に話を聞きに行ったときです。 大学の附属高校に入ったから何かしたい、という軽い気持ちで行ったのを覚えています。私はほかの皆さんのように何か目的があって参加したというよりは成り行きで来た部分があったと思います。

 もちろん、興味がなかった、というわけではありませんが、その問題について積極的に取り組もうとかはあんまり考えていませんでした。 吉田先生に話を聞きに行った後も理解できていなかったと思います。それでも一度足をつっこんでしまった以上やり遂げなければいけないというのはありました。

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9.リベンジのその後
鈴木さん(東京都 社会人 女性)
 ハニカミの国ネパール。まさか、今年も参加することになるなんて、自分が一番驚いています。参加の理由を一言でいえば「やり残したことがあったから」。完全に自己満足ですが、もっとこうしたかったという思いを消化するためにリピートしてしまいました。少し長くなりますが、私のくだらない感想文にお付き合いください。

●グルメツアーのその後
 2回目のネパールでまたおいしいものに出会いました。チベット料理のきしめん「テントゥク」、ホテルSAMANAの「チーズボール」、マンゴー味と間違えた黄色のアイス「バタースカッチ味」、大関さん特注の「ハニージンジャーティー(生姜めちゃめちゃ増量バージョン)」。生姜で体中の血が沸騰しそうになるほど最高に刺激的な味でした! 

 そして、一番のお気に入りはガイドのラジャさん宅でいただいた「ウォー」という黒豆のドーナッツ。機会があったらバケツ一杯食べたいと夢見ています。また、ネパールでの主食はジャガイモの自称ミスポテトとしては、いつかジャガイモの聖地巡礼をして、ネパールの高地でとれるおいしいジャガイモを食べてみたいです。

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10.スタディツアー感想文
宮野さん(埼玉 学生 男性)
 私は今回、学校の課外活動の一環としてこのスタディツアーに参加させていただきました。 今年の2月にまり子さんと石川さんに学校まで来ていただいて、ネパールの現状や人身売買の実態についていろいろな話を聞かせていただいたときに、 とても大きな衝撃を受け、ぜひツアーに参加させていただきたいと思いました。

 しかし、「売春や人身売買というテーマは高校生の自分には重すぎるのではないか……」「高校生の自分に何ができるのだろうか、逆に迷惑をかけてしまうのではないか……」 「男性がこのようなツアーに参加させてもらってもよいのだろうか?」など、不安もたくさんありました。 しかし、まり子さんがぜひ参加してほしいと言ってくれたことと、学院長や同級生、後輩に背中を押してもらったことで、参加させてもらう決意ができました。

 しかし、決断してからまり子さんの著書を読んだり、昨年のツアーレポートを読んだり、ネパール語を勉強したりしなかったのは大きな反省です。 特にネパール語は、少し話せるだけでもかなり違った交流ができたのかなと思います。
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スケジュール
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